※R18です。
※ルルーシュ女体化注意。





【美しさの隙間に】





紅い薔薇が満ちる部屋で眠る姫。ジノは自室の扉を開き、そんな光景を見た。実際麗しの姫は眠ってなどおらず寝台の上で本を読み耽っていたのだがそんな些細な事はどうでもよい。花園のように変化した自分の部屋で、本物の花より香しい姿で咲く人にジノはただ心奪われていた。しかしこの光景を誰かに、とりわけ特定の一人に見咎められてはいけないとさっさと扉を閉めると特殊な鍵を差し込み、その空間を閉鎖した。

「ルルーシュ。」

名前を呼ぶとちらりと彼女はジノを見た。けれど直ぐさま興味を失ったように本へとその紫の瞳を戻してしまう。残念、と一瞬だけそこに映った自分の姿をジノは惜しんだ。けれど自分が選んで持ってきた本に夢中になってくれるのもそれはそれで嬉しい、なんて前向きな思考で自分を慰める。実に建設的な思考だ。ジノはそっとベッドサイドに腰を下ろすと黙したままただ彼女の横顔を見つめた。

相も変わらず美しい彼女。

その肢体は見慣れていた暗い色ではなく、純白の白へと変わっている。あれからジノが用意した服は白ばかりだ。花嫁衣装の色のつもりはない。ただ彼女には白が似合うだろうと何となく思ったまでだ。彼女はそれに文句を言うこともなく袖を通している。文句を言おうにも元の衣服を完膚無きまでに引き裂いたのは自分で、彼女は不自由な身、その上元より余計な事を口走らないとなれば当然とも言える。その一端を担っておきながらジノは喜んでそんな彼女の姿を見つめていた。
大きく胸元を抉ったようなデザインのドレスはそれ以外は至って型通りと言っていい。僅かに膨らんだ肩からするりと下へ垂れた袖。体のラインに沿うように作られ、今は見えない裾元は微かに広がりフレア。繊細な刺繍で飾られた無駄のないシンプルなそれは、豪奢な美貌を誇る彼女には良く似合った。本当に美しいものには余計な飾り立てなど必要ないという見本そのものである。それで何故胸元を開いたものにしたかというとただその染み一つない肌を鑑賞したかったという男の性である。柔らかそうな胸の谷間。そこがどれぐらい優しく自分を受け止めてくれるかを、ジノはよく知っている。

「何処を、一体いつまで見ているつもりだ。」

上質な響きの声に見上げれば、冷たい紫の瞳とかち合った。今更何の感慨も浮かべてはいない瞳は、それでもジノを喜ばせるには充分だった。この人は感情のない人ではない、と知っている。こうやって感情を見せない顔をしている時は大抵裏に何かを隠している時だ。

「うーん。飽きるまでとか。」
「さっさと飽きろ。」

無情な言葉を吐き捨てて彼女はまたも本に視線を戻した。茶色の表紙に豪華な金字が印刷されているそれを、白く繊細な指が触れている。綺麗に手入れされた爪は仄かに桜色で実に健康的に見える。紅を透いたような肌の色と相まって、その生命の通った面は鑑賞する楽しみを与えてくれてジノは深く満足していた。この人を自分の手の内に収められていることに。

「面白い?」
「別に。」
「またまたぁ。」
「他に何もする事がないからな。」

実際それは事実でもあったのでジノは一瞬考え込む様子を見せる。その間に彼女はジノを見遣った。ジノが愛して止まない紫の瞳、そして今は隠された紅い瞳が物言わずじっと自分を見ている。ジノは指でそっと彼女の左目を覆い隠す眼帯に触れた。あくまで優しく、指先でなぞるだけ。彼女は身動ぎ一つしない。

「本当はこんな事したくないんだけれど。」
「それなら外すか?」
「冗談。」

それはしたくない、と言いながらも実に横柄な態度だった。戯けるように肩を竦め、今は自分を見てくれている彼女の黒髪をそっと手の甲で撫でる。さらさらと絹糸の様なそれを耳にかけ、ジノは白い耳朶に顔を近づけた。舌先で感触を追う様に撫で上げていくと彼女は僅かに肩を揺らす。それを見越してジノはいつの間にか彼女の肩を抱いていた。掌に華奢な肩が収まる感触は存外心地よく、引き寄せるようにすれば微かに抵抗する体がある。耳から首にかけて、ねっとりと舐めてからジノは軽く音を立てて吸い上げた。綺麗に痕が残る肌。薄い布地のドレスに包まれた魅惑的な肢体には、無数に同じ痕が付いている。全部、時間を掛けて彼女の弱い部分刻みつけたジノの跡だ。

「眼帯、窮屈じゃないか?」
「窮屈だと言っても外す気はないんだろ。」
「いや、調節はするつもりだよ。」

紅い左目を覆い隠す眼帯は特注品だ。無理に外せば電流が流れるようになっている代物は軍で使われている拘束具と何ら変わりない。けれど自分以外の手を使い彼女に傷が残る事をジノは感慨出来ないから成る可く彼女にとって快適なものになるように職人に頼んで作らせた。彼女の美しい顔に、けれどその無機物は酷く邪魔なものだと思う。故にジノとしては今すぐ外したいのも事実だ。それでもスザクの言葉を思い出すとそれはできなくなる。

「それが悪魔の瞳って本当かな?」
「さぁ。」

スザクが言っていた言葉を反芻するも彼女からは柳のような答え。ジノは苦笑して彼女の白い頬を撫でる。最高の手触り。戦場で戦いに身を投じていた者とは思えない。

「好きなんだけどな、その赤い色。」
「悪趣味だな。」
「…そうでもないさ。」

ジノがその瞳に抱いた感想は決して禍々しいものではない。少なくともスザクが吐き捨てた様な、最低な汚物を罵る様な嫌悪は微塵も感じていない。薔薇の赤、宝石の紅玉、ピジョン・ブラッドなどなど思いつく限りの真紅、そのどれとも違う不思議な色合いは右目の紫とはまた違う意味で引き寄せられる力を持っていた。確かに魔性という意味では悪魔に違いないかも知れない。けれどそれも魅力的だと思っていたから彼女がまるで唾棄するかのように顔を歪ませた事が意外だった。自分は触れてはいけないものに触れてしまったのかもしれない。それでもそれが彼女の一部と言うだけで決して嫌いにはなれない自分がいる。ジノは眼帯の上から口付けを落とすと彼女の手から読みかけの本を奪い取った。栞の挟まれていなかった本ははらはらとページが捲れ、もう何処を読んでいたのかは分からなくなる。けれど彼女は決してそれを咎めなかった。代わりに驚いたように強引な自分の顔を見た。

「スザクが君を捜していた。」

スザクはブリタニア軍人で、ゼロは黒の騎士団という名のテロリスト。元から追う者と追われる者の関係なら捜索されても何ら不思議はない。けれどその言葉にそれ以上の含みを持たせようとしたジノの目論見に彼女の唇は歪んで形を変えた。それにジノは口付ける。紅を塗らなくても充分赤い唇はやはり何度触れても甘かった。最初は唇の表面だけで味わっていたが、直ぐに舌を使って口内をまさぐる。いつもこうで自制しようにも理性が保った試しがない。粘着質な水音、唾液を交換し合う様なその行為は直接的な性交と同じく過分に征服欲を満たしていく。自分が相手に流れ込んでいくのを確認しつつ、丁寧に舌を嬲っていく。やがて彼女の息が乱れたのを確認してからジノは解放した。

「君がその瞳が嫌いなのは、スザクが嫌うから?」
「…一体どうすればそういう発想に辿り着くんだ。」
「男の勘かな…。」
「ならその勘も大したことは無いな。」

容赦の無い一言を心地よいと感じてしまう。自分にマゾヒストの気は無かったはずだがそれも彼女の前では別らしい。相手を強制的に跪かせる才能とでも言うのだろうか。自分はいつか彼女の前で膝を折って、その足に口付けを乞い、自分の存在を許してくれと請うてしまうかもしれない、と非常な危機感をジノは感じていた。勿論自分は皇帝の騎士であるから彼以外の誰に跪くことも許されてはいない。けれど、もしそういう遊戯なら許されるだろうか、とベッドの上であるだけに思ったりもする。愛する人との営みである。一々騎士の教訓を適用するなど無粋の極みだろう、とジノはつらつらと言い訳を考え始めている自分に気付いていない。

「気持ち悪い…。」

一人考え込んで笑っているジノを見て吐き捨てられた一言に背筋に電流が走った。見ると彼女はいつのまにか先ほどの口吻で濡れ光っていた唇から綺麗さっぱり唾液を拭きさっていた。袖で拭われるその様。濡れたままなら誰のものであろうと不快ではあるな、とジノは自分を慰めて彼女を抱きしめなおした。

「なぁ俺とスザクだったら、どっちを選ぶ?」

これではまるで男に逃げられかけている女の様だ。それも心配性で嫉妬深くてどうしようもない馬鹿女。自分はそういった類の女を見限っていたつもりだったが何の事はない。恋は人を愚かにさせるのだ。そう思わなければこの愚かな質問をする自分に耐えられそうにない。

「自分から敵の掌中に堕ちて喜ぶ趣味はないぞ。」

そんな自分を知ってかしらずかはっきりと寄越された返事は実に男らしいものだった。否定されているのに、悲しいかな嬉しいと思ってしまう。

「全部差し引きして純粋な男としての評価を聞きたいな。」
「差し引いたら何も無くなる。」
「そこを何とか。」
「俺はお前も、枢木も、よく知りはしない。」

彼女はスザクを枢木と呼ぶ。最初の時からそうだ。ジノの中には依然として彼女とスザクが自分に公然とされている以上の仲であるという確信があったが彼女の方は全くそんな素振りは見せない。スザクが一度目で、自分が二度目の捕縛者。それ以外の認識を全く見せなかった。一度目も二度目も自分とスザクがした事に大差はない。彼女を捕まえて、犯して、そして一軍人としては甚だ不誠実だが世間に晒してはいなかった。だが男としては最低の行為を彼女にしている。その上で評価して欲しいとは、とあまりの愚かしさにジノは腹を抱えて笑い出したくなった。

「お前は何故、枢木に拘るんだ?」

そして彼女のそのあまりに自然な、全く不可解な所のない質問にジノは胸を抉られた。きっと彼女としては当然の疑問だったのだろう。あの日以来ずっと愛を囁いている自分は頑ななまでにスザクに拘る。二人の男を秤に掛けて評価を聞きたがるなどと言った行為は、彼女の行為が比較の対象者に傾いていると自覚している時にしか起こりえない。何故そこまでスザクを愛していると思うのか、と彼女は聞きたかったのだろう。けれど、違うのだ。

「それは…違う。」

ジノは未だに彼女がスザクを愛しているとは思っていない。そんな確信が得られたならきっともっと直裁的な行為に及んだだろう。だからそうではないのだ。

スザクが彼女を愛しているが故に拘らざるを得ない。

ジノは自分と同じような瞳で彼女を追い求めるスザクに時折恐怖に似た感情が湧き起こる。自分がこの人を手に入れる前に、否手に入れたところできっとスザクは問答無用で攫っていくだろうという確信があった。だからこそせめて確かな彼女の愛情が欲しい、と心を求めようとしているのだ。何だっていい。少しでも自分をスザクより上だと思って貰えればそれだけでジノはこの上なく安心して過ごせる。けれど彼女はいつもそうはさせてくれない。そんな事をする理由も彼女にはない。

「何が違うんだ?」
「俺が、ただ臆病なだけだ。」

彼女は不思議そうに首を傾げたけれどジノはそれに応えるつもりはなかった。こんな、つまらない、男の感傷を彼女が知る必要はない。ジノは彼女の胸元をそっと押して、ベッドに横たえると上から覆い被さった。ドレスを指で引っかけると、柔らかな布地を引き下げる。緩く体を覆っていただけのそれは容易く彼女の体から滑り落ち、白い乳房が露わになる。上向きの乳首は桃色で、まるで上等の菓子のようだ。綺麗なそれは本気で食べてしまいたくなる。外側からそっと持ち上げるようにして揉み、くにっと先端を押し潰すと彼女は微かに息を詰まらせた。ジノの手から逃れるように身を捩ったのを見て微笑ましくなる。掌には彼女の震えが伝わり、この行為をはっきりと拒絶されていることが分かった。けれど押し退けたところでジノが止めるつもりはないと重々承知しているからあからさまに拒絶したりはしない。最初に日からずっと、体の代わりに彼女は言葉で拒絶する。それは日を増す事に強くなっていった。

「やめ、ろ…。」
「うん。気持ちいい?」

自分の質問に不快そうに吊り上がった眉に微笑を溢す。ジノはシーツを払い除け、ドレスの裾を持ち上げて下半身を露わにした。下着を着けさせていない為、薄い陰毛と桜色に染まった秘部が直ぐさま目に飛び込んでくる。そして迷い無く割れ目に指を這わせる。まだ濡れていないそこに残念そうに笑うとその直情的な行動に彼女の鋭い視線が飛んできた。それに構わず隠された花心を強く刺激するとひくり、と白い太股が震える。ジノは喜び勇んで小さな棚の引き出しから小さな丸い玉を取り出すと、それを見せつけるように彼女の目の前で振ってみせた。

「綺麗だろ?」

プラスチックケースに入れられた透明な玉。直径2.5pほどの大きさのそれは薄い紅色で、一見入浴剤の様にも見えた。だがそれがそんな可愛らしい代物でない事は、初日から散々薬を使われたことで彼女には理解できている。同意を求めたジノに悪趣味だと言いたげな目できゅっと唇を引き結んで答える。だがジノは楽しげに満面の笑顔で応えた。

「凄く良い匂いがするんだ。薔薇の香りだってさ。」

ケースから一つ取り出すとそれをまだ閉ざされた秘所に強引に押し込んでいく。禄にならされていないそこには大きすぎるが、昨夜抱かれたばかりのせいか引きつる様な痛みは無かった。透明な膜に覆われた媚薬は体温で溶ける仕組みになっているらしく、中に入れられて暫くすれば潤っていく感触がしてくる。自分の意志とは関係なく濡れていく感覚は何となく耐え難いものがあり、思わず腰を捩ってしまう。それを嬉しそうに見つめるジノを彼女が歓迎できるはずもなかった。その反応にひとつ入れただけでは飽きたらず、二つ、三つと連続して入れられれば猶更。

「あっ…無理。だめ、だ、みっつ…も…。」
「三つぐらい大丈夫だって。いつも俺のもの入れられて平気なのに!と。」
「あっ!?ああっ!!」

ぐいっと、突然玉が迫り上がってくる感覚。ジノは中指を突っ込むと、中の玉を最奥まで入れ込んだ。そして二本目の指を挿入すると内壁を掻き回してゆっくりと解していく。一番最初に入れられた媚薬が溶け出し熱く潤っていくことでその指はもう快楽しかもたらさない。確実に慣らされていく体に早々に理性が崩壊していきそうだった。

「はっ、つ、あ…、んん!」

右足が持ち上げられる。ジノは太股の付け根から足の指先に掛けて、内股をたっぷりと唾液をのせた舌でなぞり舐めた。敏感な部分を這う柔らかい物体に反応して足の指先が小刻みに揺れる。ジノはその指先を口の中に含むと、舌で丁寧に愛撫を施した。爪先から足の指の間を順に吸い上げては舐めを繰り返していく。その行為から逃れたがる細い足首を折れてしまわないように慎重に捉え、秘部を指で弄くりながらジノは暫しその行為に没頭した。そして最後に足の甲へ、今までとはうって変わって触れるだけの口吻を与える。ベッドの上で膝をつき、彼女の足に口付けるその瞬間は想像以上に甘美なもので、倒錯的な胸の高鳴りを引き起こす。癖になりそうだった。一連の愛撫にすっかり息の上がった彼女の薔薇色の頬を見て、ジノは自分が今までに無い程興奮している事に気付く。

「…気は、済んだのか?」
「うん。いや、どうだろう。」

恐らく自分はこの先何度でも同じ事をしてしまうだろう、と足を舐めるなんて信じられないという眼差しの彼女を見て思う。そして秘所を見ればすっかり溶けた媚薬が白い肌へと流れ出していた。白い肌に映える、薄紅色の液体。その光景に目を見張る。指を引き抜きぬけば溢れ出し、挿入するために腰を持ち上げればその液体は尻にまで伝って白い肌を尚侵食していく。性交という動物的行為の生々しさに、立ち上った薔薇の芳香があまりにそぐわず、その異質性が逆に神秘的に見えてしまう。自分と同じように薔薇の香りを嗅ぎ取った彼女は、けれど恍惚とした自分とは正反対の表情を浮かべた。

「何故そんなに薔薇が好きなんだ?」
「唯一、君に負けない花だからかな。」

薔薇の花が咲き誇る部屋を見渡し尋ねた彼女への、それがジノの回答だった。どんな花であれ彼女の輝きの前には頭を垂れるしかない。彼女と添い遂げる強さを持った花など、薔薇以外に無いと直感的に思った。故に薔薇の花で埋め尽くして見たのだがもしかしたら自分は単純に彼女の白い肌と紅い色の対比が見てみたかったのかも知れない。真紅の輝きを誇る瞳は隠してしまったから。考えれば考える程そちらが本当の理由のような気がしてきた。何しろ今目の前に広がる紅と白も身悶える程美しい。

「入れるよ。」

敢えて宣言してからジノは濡れそぼった秘所へと侵入した。一瞬の間に身構える、けれど結局抗えず自分を飲み込むしかない体に裏切られたように悲しげに瞼を閉じる、その一連の所作が見たいが為に自分はこんな事をしている。言葉で嫌だと言っても快楽に弱い体は段々と抗えなくなっていく。教え込むたびに反応を増す体に、比例するように増す拒絶の言葉は彼女の最後の砦のように見えた。今も嫌々と頭を振りながら生理的な涙を流しては、ジノ自身をしっかりと締め付けている。まるでもっと奥へと導くように。自分でその反応を躾けておきながらジノは自分が彼女に受け入れて貰っているように錯覚してしまう。だから止められないのだ、と抜いてと懇願する彼女を抱きしめて思う。

「あうっ!…んっ!ン…、やっ、いやだ!あっ、アあぁ…!」

言葉はそのまま彼女の心だ。だからこのままではジノは彼女に受け入れられることはないだろう、と知っていた。だからこそ反対に律動によって悶える体の心地よさに溺れてしまう。こうやって繋がっている刹那、自分を受け入れるように動く体にジノは喜びを感じてしまう。心が手に入らないならせめて体だけでも、と思ってしまう。

体だけでも自分から離れられないようになればいい。

その熱い体温、囁く声、愛の言葉、触れる皮膚の感触、捕らえる腕の強さ。そして彼女の体を犯す自身の形とそれによって得うる快楽。一時の快楽であれ彼女の繋ぎ止める術になればいい。全部刻み込んで、忘れられないように。

例え誰に抱かれても自分を思い出してしまうようにしてしまいたい。
途方もない願いを抱きながらジノはルルーシュを囲う。


この美しい人が誰にも盗られてしまわないように。





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